top of page
  • 向井了一社会保険労務士事務所

「FIRE」ってなに?「クビ」ってこと?



FIREとは?

 

「FIRE」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。


「お前なんてクビだ!解雇だ!」の”FIRE”ではありません。

「Financial Independence Retire Early」の頭文字をとって「FIRE」です。


直訳的な意味は「財政的な自立、早期退職」です。

2010年代にアメリカで若者を中心に広がった概念で、2018年にはニューヨークタイムズなどの大手紙が特集記事を組み「新しい生き方」として紹介されたようです。





FIREの財政的な自立を目指す方法として言われているのが、「年間支出の25倍の資産を作り、年4%の運用益を出せば、貯めたお金を減らさずに暮らせる」というもの。


仮に、年間の生活費で400万円かかる人の場合、運用益で400万円を出すためには1億円の資金が必要になります。

なかなか現実的には厳しいかもしれないと思われるかもしれませんが、日本でも実現している人が実際にいます。





なぜ関心を持つのでしょうか

 

日本の構造的な将来不安、老後資金などの先行き不安、年金への信頼感、いろんな要素があるのかもしれません。


評論家の中には、「若者にとって仕事がつまらなくなり、同時に稼ぐことに対する不安感が大きくなっているのでは」「若い人にとってFIREの概念が響くようになったのは、成長への期待が乏しいからでは」と語っている方もいます。


また東大のある教授は、以下のように述べています。

・組織の中で生きていくことの『コスパ』が、若い人にとって悪くなっています。

・働き方の満足度について国際比較をすると、日本はとても低いのです。

・「組織の重圧から逃れる手段があるなら逃れたい」と思っている人は当然いると思います。



FIREは持続するのか

 

投資先が金融市場である以上、リスクが伴います。

株価だけでなく暗号資産等の近年の良好な金融市場環境からFIREに関心が高まっているかもしれませんが、こういった資産価格の上昇の背景にはアメリカの金融緩和があり、持続することが保証されているものではありません。


ウクライナの戦争に見られるように、外的要因によりインフレになる可能性が今後もないとは誰も断言できません。



会社はこういった概念が若者に広がっていることを意識することが必要

 

このような現象は、はっきり言うと「会社に期待していない」、もしかすると「国(政府)に期待していない」ということの表れなのかもしれません。


「親ガチャ」「国ガチャ」などの言葉も聞かれるように、会社に縛られずに生きていきたい、ということから目指すのかもしれません。


逆に、会社としてはこういった概念が若者に広がっていることを意識することが必要ではないでしょうか。




「期待してもらえる会社を目指す」のか、「社員を使い捨てにする」のか

 

「社員が会社に期待しないなら、会社も社員に期待しない」として、「使い捨て」にするのか、

「期待してもらえる会社を目指す」のか。


多くの会社は、社員の技術向上・ノウハウの蓄積・経験値の蓄積がリレーのバトンのように受け継がれることによって、業務効率が上がり、生産性も向上していきます。


ところが、社員の入れ替わりが激しいとこれらのバトンがうまく受け継がれず、途切れ途切れになり、その都度ノウハウの蓄積がリセットされてしまいます。

これでは生産性の向上は望めません。


「社員の定着率が向上しない」「採用してもすぐに辞めてしまう」など、その根本的な原因はどこにあるのでしょうか。


その原因を一緒に探ってみませんか?


社員の定着率向上のご相談はこちらから




労務Lab_No1

Comments


bottom of page